WISDOM DISCOVERY:温故知新

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AIR温故知新プロジェクト:
オーラル・ヒストリーシリーズについて

pdficon_large 温故知新プロジェクト前書き

人工知能研究は情報学に軸足を置きながらも、その発足当時より、人文社会科学をはじめとした他領域とのコラボレーションによって発展してきました。そうしたコラボレーションは、第1次人工知能ブームから現在に至るまで、様々な形態・ネットワークで、時に拡大・縮小を繰り返しながら展開してきました。

2016年現在、第3次人工知能ブームとも言うべき状況にあります。こうした状況下において、人工知能研究者やそれに関連する仕事をしている人びとは、産業への応用可能性を基軸とした民間・政府資金の集中投下といった政策的展開や、それに伴う組織の拡大・再編成、そして多様な研究・応用ネットワークの形成など、目まぐるしい状況変化の只中に身を置いていると言えます。そのようななかで、どのような針路をとっていくべきなのか、問題として経験されることは何か、それはどのように解決すべきなのかといったことを考えることは非常に重要です。

他方で、第3次人工知能ブームと先に述べたように、すでに私たちの社会は第1次・第2次ブームを経験しています。つまり、すでに来た道であるならば、そこから学び、現状に対してそれを活かしていくこと――まさに温故知新――もまた必要なのではないでしょうか。私たちAIRは、こうした問題意識のもと、2016年現在も現役で活躍している方が多い第2次人工知能ブームに身を置いていた先人たちへのインタビューを企画しました。

こうした取り組みは、期せずして異分野協働体制となったAIRのメンバー間の相互理解・共通言語構築への一助になることも企図しています。また、インタビューを通して、人工知能をめぐる科学技術史や学際的連携の在り方についての研究などの発展的展開も将来展望として考えています。

一方、先人たちの経験や教えを私たちAIRのみで共有するのではなく、現在第3次人工知能ブームと言われるなかで一般に広くそれを公開することは社会的意義があると考えます。そこで、インタビューの書き起こしデータを公開する運びとなりました。これが広く読まれ、今後の人工知能研究あるいはそれに関連するさまざまな取り組みを進める際の一助となれば幸いです。なお、本インタビューは、研究用途に限り(要出典明記)使用を認めます。

2016年4月
Acceptable Intelligence with Responsibility (AIR) 研究グループ


日本における人工知能をめぐるオーラルヒストリー

  1. 土屋 俊(大学評価・学位授与機構)
    日時:2015年9月18日
    場所:筑波大学・東京キャンパス
  2. 堀 浩一(東京大学・工学系研究科)
    日時:2016年3月1日
    場所:東京大学・本郷キャンパス
    日本における人工知能研究をめぐるオーラルヒストリー Vol. 2(堀浩一)
  3. 中島 秀之(東京大学・情報理工学系研究科)
    日時:2016年6月29日
    場所:東京大学・駒場キャンパス
    日本における人工知能研究をめぐるオーラルヒストリー Vol. 3(中島秀之)
  4. 水谷 雅彦(京都大学・文学研究科)
    日時:2016年9月23日
    場所:京都大学・吉田キャンパス
  5. 斉藤 康己(京都大学・情報環境機構)
    日時:2018年10月22日
    場所:京都大学・吉田キャンパス
    日本における人工知能研究をめぐるオーラルヒストリー Vol. 5(斉藤康己)
  6. AIUEO 1984
    日時:1984年7月21日
    場所:東京大学・本郷キャンパス
    日本における人工知能研究をめぐるオーラルヒストリー Vol. 6(AIUEO)
    ※ 2019年10月のAIUEO合宿を契機に編集・公開

AIR Oral History Project

AI research has been developed in collaboration with other fields since the golden years of around 1960s. Now we are facing the third AI boom. Not only AI researchers, but also Social Science and Humanities researchers, industry and the government are enthusiastic about the potential benefits of AI. On the other hand, we also had to consider the potential risks of AI so we need an effective “guide” on determining the agenda to be set and how it should be realized.

Recently, many AI projects have been established and they look to the future. However, we consider it is also important to look and learn from the past. We have already experienced two AI booms. Therefore, we started an oral history project that focuses on people who experienced the second AI boom (around the 1980s) in Japan. This project not only aims to record and learn from the past, but also to support our collaborative research. AIR members include researchers from various fields including AI, Social Sciences and Humanities and Science Communication. Each member asking their own research interest to an interviewee would promote the mutual-understanding of members. We also aim to establish a model of interdisciplinary research through this project.

We will share, as a primary source, our interview data for use by those interested in AI-related research. This data can be cited but is restricted to just academic research usage.

April, 2016
Special Interest Group Acceptable Intelligence with Responsibility (SIG-AIR)


Oral History of Japanese Artificial Intelligence: List of Interviewees

  1. Shun TUTIYA@2015/09/18
  2. Koichi HORI@2016/03/01
  3. Hideyuki NAKASHIMA@2016/06/29
  4. Masahiko MIZUTANI@2016/09/23
  5. Yasuki SAITO@2018/10/22
  6. AIUEO@1984/07/21